膝痛の症例
膝痛の改善報告
症例2 スポーツ時に痛め、半月板損傷といわれた膝痛
来院者
50代 男性 大阪府/吹田市
来院
2018年 3月
症状
3ヶ月前、バドミントンの試合中に右膝を痛める。翌日、膝の痛みが強く救急外来を受診。レントゲン検査では異常はみられず、膝に水が溜まっていると言われた。後日、整形外科を受診して、MRI検査にて内側・外側半月板の損傷と診断される。
手術しても激しい運動はできないかもしれないと言われ、リハビリ治療で様子をみていた。2ヶ月経っても日常生活での痛みが変わらないため、鍼灸を受けてみることにした。
施術内容と経過
来院時、膝全体の痛みと不安定感があり、動くのに怖さがあるため膝を安定させる目的で臀部と背部に鍼をした。その場で動きを確認してもらうと、膝内側に痛みは気にならなくなる。
2回目(1週間後)ー前回後から歩行が楽になり、自転車に乗っても楽にこげる状態。階段を降りる時、しゃがみこむ時に膝外側が痛むため大腿後面に鍼をすると、しゃがみ動作が楽にできるようになる。
3〜6回目(週2回ペース)ー日常生活での痛みはほぼ気にならなくなる。(痛み指数 10→3)
バドミントンの練習を再開できるまでに改善。
現在は施術を週1回ペースで継続中。
使用した主なツボ
膝根(L) 腰眼(L) T9(1) T10(1) 外眼裏(L) 中腰(L)
考察
本人は膝を痛める2ヶ月程前から違和感を感じており、膝に負荷をかけている直接の原因は他にあると考えた。背部、臀部、大腿部の筋緊張を取ることで、膝にかかっていた負荷が取れ、自然な動きを取り戻していった。
半月板損傷と診断された膝痛であったが、1ヶ月でバドミントンを再開できるまでに改善した。以前の様に試合をするまでには、本人の恐怖心があるため施術を定期的にする必要があると考える。
※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。
症例1 ランニング後からの膝痛(関節水腫)
来院者
40代 女性 大阪府/摂津市
来院
2018年 1月
症状
市民マラソンに出るため、12月からランニングを始めた。ランニング2回目、5kmを走り終えた後から右膝に痛みが出始める。
右膝の痛みは引かず、病院でレントゲンを撮るが異常はなく、「右膝に水が溜まっている」と診断を受ける。12月中に病院で膝の水を3回抜くが右膝の状態は改善されず、不安になっていた時に当院を受診していた知人の紹介で来院。
来院時、右膝は常に痛みがあり、とくに「階段での昇降時」や「自転車を漕ぐ時」にズーンとした強い痛みが走る。
施術内容と経過
膝を左右比べると熱感はなく、右の膝関節が少し腫れているのを確認した。(関節水腫)
ランニング後からの痛みということで、腸脛靭帯を触診してみると、左右で明らかに患側の腸脛靭帯の硬さが目立った。(圧痛あり)
殿部(おしり)の痛みを聴くと、「そういえば1回目に走り終えた後、おしりに激痛があり、歩けないほどだった。」と話してくれた。
殿部の硬さ(圧痛)を診た後、そこを緩めるために足のツボを使った。直後、膝外側の痛みは消失。膝内側の痛みは残っていたので、続けて太ももの裏にあるツボに鍼を行った。
立ち上がってもらい膝の確認をしてもったところ、かなり良いというので少し経過を見てもらうことにした。
2回目(4日後)
膝の痛みは半分になっており、ズーンとした痛みも以前に比べて回数が減っていた。膝の不安定さが気になる。
前回同様の施術に、股関節の調整を加えた。
1週間後、
ズーンとした痛み消失。階段の昇降時に膝の不安定感はあるものの、以前と明らかに改善しているということで、終了とした。
使用した主なツボ
申脈(R)・委陽(R)・陽関(R)・内眼裏(R)・足三里(R)
考察
普段あまり運動をしておらず、急に長距離を走ったことで膝にかかる負担を大きくしたことが、膝の関節水腫を引き起こしたと考える。
膝の不安定さと痛みは関節水腫によるものだと判断して、膝の水(関節水腫)を身体が吸収しやすくすることを目的に鍼を行った。
殿部とハムストリングスの緊張をとることで、膝周辺の循環を計り、2回の施術でうまく改善に繋がった。
※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。